まんぼう日記

takataka's diary

スパコン

(cf. 旧「まんぼう日記」を発掘 - まんぼう日記 )

 

3月号の「ASCII」掲載のSX-5(NECのスパコン)の記事を読んでたら、このページのことを思い出した。 TOP500 Supercomputer Sites。 世界中のスパコンのベンチマーク結果がランキングされてます。 1998年11月現在のランキングでは、意外なことにIntel製が一位。 たしかこれって 「Pentium Pro 改」 をむっちゃ一杯使うた並列計算機 (データにはプロセッサ数9,152個!と書いてある)やったはず。 日本一は筑波大学計算物理学研究センターのCP-PACS(こちらは PA-RISC プロセッサ2,048個)。 上位はすべて数百個以上のプロセッサからなる超並列計算機で占められてます。

 

もはや単一プロセッサのスピードはパソコンとかワークステーション用のものに完全に追い付かれていて、上記のSX-5(実動すれば世界一になるらしい)でも一プロセッサのクロック周波数は250MHz。 プロセッサ間とかプロセッサ-メモリ間とかのバススピードはたしかに速いんやけど、それもせいぜいプロセッサと同期してたりするだけやから、ほんの数倍。 プロセッサの結合方式なんかはきっといろいろ工夫してるんやろうし、数千個結合するだけでも大変やろうけど、ハタから見てると、パソコンとの違いってプロセッサ数の違い位しかないように思えるなあ。 スーパーコンピュータというと全く異質の機械のように感じられてCRAY-1とかCRAY-2とかにドキドキしてた頃とは隔世の感があります。

 

「単一プロセッサの性能向上ではラチがあかん→並列や」ときて、そろそろ次の壁が見えてきた(「並列度をあげてもどないもならん」or「もう並列度あがらん」)んやないかな。 航空機にたとえたら、これまでの進歩はプロペラ機でずっとがんばってきたようなもんやから、そろそろジェットエンジンに相当するもんがでてこなあかんやろう。さてどうしたもんか。わくわく。

 

野崎昭弘 著「逆説論理学」中公新書 読了。 身近な日常的話題から、「アキレスと亀」で知られるゼノンのパラドクス、ラッセルのパラドクスやゲーデルの不完全性定理まで、様々な事柄に存在する逆説を取り上げて、論理的にしかも楽しく分析しています。 付録の「マイナスかけるマイナスはなぜプラスになるか」という話は、新中学一年生に数学を教えようとしている人たちには大いに役立つかも。