まんぼう日記

takataka's diary

龍と三角関数(2)

  龍と三角関数(1) - まんぼう日記
龍と三角関数(2) - まんぼう日記
  龍と三角関数(3) - まんぼう日記

 

三角関数重ね合わせたらなんでも表せるんや

「なんでも」とはまたずいぶん大きく出ましたが,ほんまです(数学的に厳密なこと言い出すとアレなんですが...).「龍」の場合も,式に現れる三角関数の数が増えれば増えるほど複雑な曲線が描かれてましたよね.ここではもっと簡単なグラフを例に説明してみたいと思います.

 

まずはこんなん.のこぎりの歯みたいにギザギザな波形なので,のこぎり波って言います.sin とか cos みたいな曲線でほんまにこんなん作れるでしょうか. f:id:takatakamanbou:20190503232925p:plain

以下の4色の曲線は,周期の異なる4種類の正弦波(sinの式で表された波)です.

f:id:takatakamanbou:20190504012207p:plain

これらを重ね合わせて(足し合わせて)みると...

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こんなんできます.赤いグラフが4つの sin を重ね合わせたもの.青で描いた本物ののこぎり波にそれなりに近いものができてますね.式は↑の通り.

 

この調子で sin をどんどん重ね合わせていくと,こーなります.

K は重ね合わせる三角関数の数.その数が大きくなると赤い曲線がどんどんのこぎり波に近づいてきます.龍と三角関数(1)で出てきたフーリエ級数展開フーリエ変換っていうのは,こういう式を計算する方法です.

 

もうひとつ例を示しましょう.こちらは方形波って言います.

f:id:takatakamanbou:20190503234734p:plain

こちらも同様に,重ね合わせる三角関数を増やしていくと,本物に近づいていくのがわかります.

こちらは cos ばかりの式になってます.

 

ちうわけで,三角関数重ね合わせたらなんでも表せそうって納得していただけたでしょうか.龍の字の場合は,3つの部品の曲線それぞれのx座標の変化,y座標の変化を個別に三角関数で表していた(だから式が6つあった)のでした.

 

龍と三角関数(3) - まんぼう日記 へつづく