まんぼう日記

takataka's diary

シンポジウム三日目

(cf. 旧「まんぼう日記」を発掘 - まんぼう日記 )

 

今日は、感覚知覚心理学特集の日らしい。 キーワードは``attention(注意)''。 やのに注意が足りずうつらうつらしとった部分がだいぶあるんやけど...

 

  • H. H. Buelthoff   object recognitionやscene recognitionに関する、VR(Virtual Reality)を利用したいかにもお金のかかっていそうな心理実験と、視覚と触覚のmultisensoryな物体認識に関する、いかにもお金のかかってなさそうな、Legoのブロックを使った実験 (VRの方に使いすぎて金なくなったもんやから、なんてジョークを飛ばしていた)。 VRを使うと、実現が困難やったり実際にはありえなかったりする環境下で簡単に心理実験を行うことができる。
  • J. Gyoba   先行研究では、2-4ヶ月までの新生児は他の物体に遮蔽された物体(例:ブラインド越しの人の顔)をひとかたまりに認識できないとされてきたが、条件によってはそうともかぎらない。
  • K. Uchikawa
  • N. Yamagishi
  • H. Ashida   attentive tracking(注意によるMotion After Effect(MAE;運動残効)のバイアス)。 先行研究で、motion energyの小さい運動刺激を提示した場合、注意によってMAEにバイアスをかけることができる、という結果がある。 その延長線上。 注意によるバイアスは視覚系のlow levelに作用するのか、それともhigh levelなのか。 low levelはraw stimulusに応答、high levelの応答は注意によって変化。
  • S. Nishina   depthのfilling-inの動的過程。 localなdepth情報が伝播。
  • J-C. Terrillon   肌の色情報を用いる静止画像からの顔領域抽出。 robustに抽出できる。
  • [Posters] しっかり見て回る気力なし
  • F. A. J. Verstraten   H. Ashida同様attentive trackingの話。
  • T. Kumada   Visual Search(視覚探索)の話。 先行研究で、ターゲットのどんな特徴を検出すべきかをあらかじめ知っていると応答時間が短くなる、という結果がある。 その発展。 attentionのメカニズムにはfeature-basedとspatialの二つがあって、これが並列であるという仮説。
  • K. Nakayama   注意の世界ではすごく有名な人らしい。 Visual Searchの話。 従来の視覚探索研究では、要素数が増えるにつれて応答時間が線形で遅くなるserial searchと、要素数が増えても応答時間が変わらないparallel searchの二種のプロセスを仮定し、後者をpreattentive searchと呼んできたが、これを否定。
  • T. Miura   車の運転という環境を想定した注意の実験。 運転中のように負荷の高い状況では、Useful Field of Viewが狭くなってかわりに応答時間が短くなる。 両者にはトレードオフがある。 3次元の場合、farからnearへの注意の切り替えの方が逆より速い。
  • K. Fukushima   福島先生はあいかわらずでした。 ネオコグニトロンベースのselective attentionのニューラルネットワークモデル。 ネオコグニトロンベースのfeature bindingのモデル。 ネオコグニトロンベースのshift invariantな受容野自己組織モデル。

 

どうやらシンポジウムの時間中に夕立が降ったらしく、外に出てみるとめっちゃきれいな虹が空にかかっとった。 なんかええことあるかしらん。 帰りは

 

ATR →(バス)→ 祝園駅 → (JR学研都市線)→ 河内磐船駅 → 河内森駅 →(京阪交野線)→ 枚方市 →(京阪本線) 寝屋川市

 

というルートで帰ってみる。 ATRの周りってほんまに何もないなあ。 片側三車線の立派な道路が通ってるけど、車窓から何の建物も見えへんもん。 つくばよりずっとずっとすごいですわ。 しかし、このルートは失敗や。 バスが一時間に二本しかないし、JRは遅いし。