まんぼう日記

takataka's diary

老人力

(cf. 旧「まんぼう日記」を発掘 - まんぼう日記 )

 

赤瀬川原平「老人力」筑摩書房 読了。

 

ろうじん・りょく【老人力】
物忘れ、繰り言、ため息等従来、ぼけ、ヨイヨイ、耄碌として忌避されてきた現象に潜むとされる未知の力。
――・がついてきた【老人力―】 ぼけ、ヨイヨイ、耄碌の婉曲表現。「近頃、すっかりあのアレがついちゃって、どうも思い出せない、何ていったかねえアノ…」「――・ですか?」「そうそう――・、――・。どうしてわかったの?」
〔かぞえ方〕一本。
(帯より)

 

うひゃひゃ、おもしろい。世の中のあらゆる事物を、つい先頃発見されたばかりの新しいエネルギー概念「老人力」を基に考察してゆくエッセイ集。優れたプロ野球選手になるためには体力だけでなく老人力も必要とはね、こりゃまいった。 ええなあ、おれも早う老人力つけて、老人力全開、あ、全開はまずいから半開:)で暮らしたいなあ。観察眼がするどいなあと感心してたら、著者赤瀬川原平は路上観察学会の創始者にして、あの「トマソン」の命名者。なるほど。本書にも挿絵のかわりにいくつか「トマソン」の写真が載ってます。「トマソン」の名は、なんとウィリアム・ギブスンの作品にも出て来るそうです。