まんぼう日記

takataka's diary

自分は何をしても無駄である

(cf. 旧「まんぼう日記」を発掘 - まんぼう日記 )

 

「学習する脳・記憶する脳」( 不法侵入です - まんぼう日記 )読了。 目次はこんなかんじです。

1章 記憶術の種明かし
2章 学習と記憶の関係
3章 学習とは「連合」を作ること
4章 条件づけ(条件反射)学習
5章 オペラント(試行錯誤)学習
6章 馴化(慣れ)とその他の学習
7章 脳と神経の科学
8章 簡単な学習のしくみ
9章 神経細胞の長期増強のしくみ
10章 海馬と記憶の関係
11章 前頭連合野と記憶の関係
前半は、個体の学習についてこれまでに知られてきたことの総括。 後半は、ニューロンレベルでの学習と記憶のしくみについて。 ようまとまってて、学習心理学や神経科学の初歩をちゃんと勉強したことのないたかたかは、今までようわからへんかったことが「そういうことやったんか」とわかった気分になれました。


それから、囲み記事の「無力感の学習--うつ病の行動モデル」という話が面白かった。 嫌な刺激から逃れられないようにした動物を回避学習課題で訓練すると、 「自分は何をしても無駄である」という予期を学習して、のちに回避可能な環境においてもなかなか回避反応を学習しないそうです。 勉強でいうと、

  • 難しい課題を与え続けて失敗の経験ばかりしてると「自分には才能がない」と感じて勉強嫌いになる
  • 簡単な課題からはじめて「免疫」を作っておけば、難しい課題も嫌にならない
  • 無力感を学習してしもた場合でも、簡単な課題に立ちかえって「できる」という経験を積ませると、「治療」できる

ということやそうな。