まんぼう日記

takataka's diary

ふたたび「レナードの朝」について

(2014年12月28日に転載: 旧「まんぼう日記」を発掘 - まんぼう日記 )

 

明和電機 「御中元 明和電機」を衝動買い。

 

ふたたび「レナードの朝」について

cf. レナードの朝 - まんぼう日記

 

この本にでてくる患者たちには非常に多様な身体的・精神的障害がふりかかるんですが、これらをみていると、「脳からすれば心も体もおんなじや」という印象を強く持ちました。指令を出す側からすれば、筋肉を操作して外の物理環境に影響を及ぼすことも、意志や意識をコントロールして内なる世界を動かすことも等価なんやろう、ということです。例えば、自発的な運動の能力を失って「体」の動きが全くなくなるアキネジアの症状は、思考の停止という形で「心」の方にも現れてきます。力が増大したり運動が加速されたりする運動機能亢進には、衝動の増大や発話、思考の加速という現象が対応しています。

 

どうもコンピュータサイエンスの側の視点は「脳と心」という構図にとらわれてしまっているように感じます。もちろんそのことに気付き、これを打ち破ろうとしてきた人たちはいるわけですが(おそらくATRの川人さんのグループなんかが好例でしょう)。考えてみればあたりまえのことなんでしょうが、この点がたかたかにとっては新鮮な驚きでした。